FRP
軽量・高強度
当社では、円筒形状のFRPを成形する「フィラメントワインディング(FW)成形」と
中間素材の「トウプリプレグ」の2つを軸に展開しております。
FRPとは
FRPとは、ガラス繊維やカーボン繊維などに、熱硬化性樹脂を含浸し硬化させることで成形する繊維強化プラスチックの総称です。
軽量なプラスチックに繊維を入れて機械物性を強化することで、金属材料では実現できない「軽量」「高強度」を実現します。
FRPの種類
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カーボン繊維 / CFRP
- CFRP比重: 1.6
- 導電性
- 軽量、高強度
- 高価
航空宇宙、スポーツ、医療、工業製品などあらゆる分野で使用される。
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ガラス繊維 / GFRP
- GFRP比重: 1.9
- 絶縁性
- 軽量、高強度(CFRPより劣る)
- 安価
- 断熱効果あり
絶縁・断熱性から超電導を使用する極低温下や電気関係で使用される。
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バサルト繊維 / BFRP
- BFRP比重: 1.9
- 軽量、高強度(CFRPより劣るが、GFRPを僅かに上回る)
- 安価
- 原料: 玄武岩(バサルト)
- 断熱効果あり
他繊維と比較して放射線劣化が少ない。
これから需要の高まりが期待される。
フィラメントワインディング成形(WET/湿式)
カーボン繊維、ガラス繊維などの長繊維をボビンから繰出し、レジンバス内で液体の樹脂を含浸させてからマンドレル(芯金)に巻き付けます。その後、加熱炉で加熱硬化させ、芯金を引抜くことで、パイプ形状のFRPを成形します。
技術データベース:FW成形
パイプ寸法・強度設計・比重・電気・その他特性の詳細をご覧いただけます。ご要望に合わせた仕様の製品を製作できますので、お気軽にお問い合わせください。
製品紹介
トウプリプレグ
Tow Prepreg
トウプリプレグとは
髪の毛状の細いカーボン繊維やガラス繊維を束ねたものを「トウ」と呼び、
そのトウに予め樹脂を含浸させた中間材料がトウプリプレグ(略称:TP)です。
燃料電池自動車向けの高圧水素タンクや高回転型のモーターの補強などの用途に用いられ、
フィラメントワインディング(FW)成形に、トウプリプレグを用いることで、高い生産性と強度物性を実現します。
炭素繊維、ガラス繊維など、お客様のご要望に応じた繊維と樹脂を組み合わせ、
ご要望に応じたトウプリプレグを試作・量産いたします。
トウプリプレグ 製造方法
トウプリプレグには、「溶剤希釈法」と「無溶剤法」の2つの製法があります。
溶剤希釈法
有機溶剤で樹脂を希釈し、繊維に含侵させた後、加熱炉を通過させて溶剤を乾燥させ樹脂をBステージ化(半乾き)にして、再び紙管に巻き取ります。
特徴
常温で個体の樹脂でも溶剤で希釈し塗工できるため、樹脂の選択肢が多いです。
無溶剤法
有機溶剤を使用しないため、作業環境が良好で環境負荷が少ない製法です。
特徴
ガスバリア性を有した樹脂や、Tg300付近の樹脂など特色のある樹脂が多いですが、常温で比較的低粘度であることが条件になります。
トウプリプレグ使用のメリット
トウプリプレグ使用
メリット
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WET法よりも高強度、高耐熱
樹脂の選択肢が多く、Tg300℃近い樹脂やガスバリア性など個性的な樹脂の選択が可能
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高品質・成形安定性が高い
トウプリプレグ塗工時点で樹脂量(R.C.)が管理されているため、安定した品質を保て、且つ層間せん断強度の高い製品になる
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作業性が良く、作業環境良好
FW(DRY/乾式)成形時にレジンバスが不要であるため、作業性が良く、作業者の負荷も少ない
デメリット
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成形品が高価になる場合がある
トウプリプレグを塗工する一次工程を挟むため成形工数を要する。(FW工程が短縮できれば、安価になるケースもある)
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大型の成形品には不向き
トウプリプレグボビンの巻き長には限界があるため、長尺・肉厚の成形品には不向き
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溶剤法では環境負荷がある
溶剤法トウプリプレグの場合、トウプリプレグ塗工時に有機溶剤を使用する
トウプリプレグ不使用
メリット
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大型成形が可能
弊社では、現状、最大φ450×L2400の成形が可能
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トウプリプレグ成形品より比較的安価
素材(繊維)からダイレクトに成形するため工程が少なく、安価で大量生産に向く
デメリット
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耐熱性や性能面に限界がある
レジンバスで樹脂を含侵するため常温で低粘度であることが樹脂選定の条件であるため、使用できる樹脂が限定される
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作業者の負荷が大きい
樹脂を使用しながらの長時間の作業が必要装置の洗浄工程が長い
技術データベース:トウプリプレグ
弊社で生産しているトウプリプレグのラインナップをご覧いただけます。
デサイズ
(サイジング剤除去)
Desizing
デサイズとは
カーボン繊維製造時に繊維を収束するために塗工されているサイジング剤を除去する工程です。
マトリックス樹脂をエポキシ以外とする場合は、サイジング剤が樹脂と繊維の接着に
影響を与える可能性があり、除去により物性向上が見込まれます。
想定される用途
- 熱可塑性樹脂を用いた成形の前処理
- 非エポキシ樹脂の再サイジング
サイジング除去 実績
品番 | 繊度 (TEX=1,000m/g) |
除去率 |
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CT700-12KDS | 800 | 70%以上 |
CTR50D-12LDS | 800 | 70%以上 |
CT800-24KDS | 1030 | 70%以上 |
ITS50-23F | 1630 | 70%以上 |
IMS60DS | 410 | 70%以上 |
CMR70DS | 415 | 70%以上 |
三星ブランドFRPの強み
Mitsuboshi FRP’s strength
当社では、FRPの最新技術と、70年を超す金属加工技術の融合により
高性能なFRP製品をワンストップで生産することが可能です。複雑な部品製作は三星工業にお任せ下さい。
3つの強み
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1生産設備、及び治具を
自社で設計製作お客様のご要望次第で装置の改造・プログラム検討から治具製作まで一貫して対応します。
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2機械加工も弊社で行います
円筒研削・研磨も自社で対応します。
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3金属部品と接合、仕上塗装
金属部品と接合はもちろん。外注にはなりますが、仕上げ塗装・めっき処理などもご相談ください!!
セーフティブロック
プレス機のワーク交換作業時に金型を開いた際の、上型の落下防止に使用します。 軽量・高強度で取扱が容易です。
仕様 | ||
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材質 | CFRP | GFRP |
耐荷重 | 70ton | 30ton |
鉄との重量比 | 70% | 80% |
CFRPパイプ 動力伝達機
CFRPパイプに金属フランジを接着、最大負荷トルク1400Nm。バルブの開閉や、動力伝達機として使用できます。
仕様 | |
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材質 | CFRP |
最大負荷トルク | 1400Nm |
鉄との重量比 | 70% |
CFRP低フリクションロール
極薄オレフィンフィルムの搬送ローラーとして、御使い頂いております。
仕様 | |
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材質 | CFRP |
ベアリング | 両端ベアリング接着 |
表面仕上げ | 研磨・ウレタンシボ塗装 |
用途 | 極薄フィルム搬送 |
CFRPスピンドルシャフト
金属製と比較してCFRPの線膨張係数が低いため発熱しても伸びない高精度スピンドル 【※現在開発中】
仕様 | |
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材質 | CFRP |
重量 | 金属製の1/2 |
回転数 | 30,000rpm |
メリット | 軽量のためイナーシャが少なく、モータ容量を抑えられ、省エネ化を実現。また、加減速の負荷を軽減。 |
バサルトパイプ
端部に雄ねじ、雌ねじ加工を施したため、同仕様のパイプを連結可能。
仕様 | |
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材質 | BFRP(バサルト繊維) |
加工 | 雄ねじ・雌ねじ |
用途 | 腐食性の強い液体を流す配管など |
CFRPロールシャフト
長尺・重量物の梱包材ロールの芯として使用。
軽量高剛性であるため作業者のけが防止・作業性向上
大手企業、生産ラインに採用実績あり
CFRPの優位性 | ||
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材質 | オールSUS | CFRP |
重量(kg) | 11.5 | 6.8 |
CFRPスクリューサポート・クランプサポート
5面加工機などの加工機のクランクサポートとして使用
金属製の同製品よりも軽量 作業性向上・労災防止
仕様 | |
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ストローク | 34mm ※ストロークは変更可 |
高さ | 1,000mm~1,034mm |
胴部外径 | Φ93mm(肉厚7.5mm) |
胴部長さ | 940mm(Φ93では最長) |
上部受皿系 | 対辺55mm |
CFRPの優位性 | ||
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市販製品 | 本製品 | |
材質 | S45C | CFRP |
重量(kg) | 18 | 8 |
耐荷重(ton) | 26 | 30 ※安全率:2倍 |
胴部外径(mm) | 70 | 93 |